病気とは何か、健康とは何か、分かっているようで、はっきり定義付けることは難しい。WHO(世界保健機構)は、健康ということを、単に肉体だけでなく、精神的にも社会的にも健全であることと定義づけている。
日本語では、病気、即ち病気からといって、精神的要素をより多く取りあげている。
社会が複雑化するとともに、社会のひずみがそのまま、肉体的にも、精神的にも人間に影響を与えている今日、病気と健康の境はますます不明瞭になりつつある。いわゆる半病人、半健康人が増加しつつあるといえる。
さらに突っ込んで考えると、病気とは、人間の器質的なひずみとともに機能的なひずみであると考えるのが正しい。機能的なひずみの中には人の思考、起ち居振舞いなどを含めた全人間的なものと考えるべきである。
古代医学においては、漢方医の感覚を駆使して患者の病状の観察を詳細に行ったものと思われる。それは四診法(望、聞、問、切)という。
四診法というのは、見る、聞く、問う、触れるということで、その上に嗅ぐを加えて五感のすべてにわたって観察をしながら、さらに第六感ともいうべき経験上の直感を動かせて診断をする。特に簡単な症状や疾患については、“証”によらずに病名別治療を行っていることも事実で、これを経験方と称した。経験方による治療を標治といい、体系的な診断にもとずく治療を本治とも言った。診断や治療にはこの両者が混在したことは言うまでもない。

当院は患者さんとのコミュニケーションを大切にしており、患者さんのお話をよく聞くことで医学的知識と誠意を持って、適切な治療とアドバイスをしていくことを第一に心がけています。
当院の治療を受けている方、または受けたいと思っている方で、治療や病気について不安に思うことがある方は、どんな小さな事でも結構ですので、気軽に声をおかけください。
病気と健康
アドバイス
小児の自律機能と免疫力の形成は十分にできていない為、中医推拿は陰陽バランスの調節に大変役立ちます。よって、夜泣き、便秘、夜尿症、食欲不振などの症状には効き目がよく出ます。
望 診
《目でよく観察すること》
1.体質判定
2.顔つきと顔色の変化
3.水腫あるか
4.舌診舌を観察
5.眼、瞼の変化
6.耳鼻、咽頭の状態
聞 診
《耳で身体の音を聞く、鼻で匂いを知る》
1.音声
2.呼吸
3.くしゃみ、シャックリ
4.振水音、腹鳴
5.口臭、体臭
問 診
《患者の訴えをよく聞く》
1.悪寒、悪風、厥冷
2.発熱、発汗、食欲、疼痛
3.冷え症、
4.大便、小便
5.痞、満、硬
6.出血
7.月経
8.不眠と嗜睡
9.既往歴
脈 診
《心を統一して脈を伺う》
気、血の流れを直接知る方法、病状の虚実、経絡の虚実、予後などを知るために脈診は《脈証》ともいい、大きな手がかりになっている。
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